森林火災(山火事)による負の連鎖

気象変動で頻発する森林火災

近年、記録的な熱波の影響もあり、世界各国で大規模な森林火災(山火事)が起こっています。

南米アマゾンなどの熱帯雨林や、オーストラリア、北米大陸西部、ロシアなどで発生しています。

2020年のオーストラリアの大規模火災ではコアラなど自然動物が10億頭以上被害を受けたり、アマゾンの熱帯雨林の火災などニュースで取り上げられてもいて記憶に新しいところではありますが、そのようなニュースが後を絶ちません。

大規模ではなくても日本でも年間1000件ほど起こっています。

森林火災の原因

人為的な原因

・焼き畑農業など【熱帯雨林地方】

・火の不始末

自然発火による原因

【雨が少なく乾燥する地域】

・高い気温と少雨

・乾燥して草木が燃えやすい。落ち葉が風でこすれ合うことでも火が付く

・雨を伴わない落雷による発火

大規模森林火災の例

オーストラリア

ほぼ毎年発生。2019年9月から大規模な森林火災が頻発。

特に壊滅的な森林火災となったのが、2020年1月ニューサウスウエールズ州で起きたもので、住宅や土地が焼失し、死者28人以上。コアラやカンガルーなど3億頭もの野生生物が被害を受け、生態系や環境にも甚大な被害。

約400メガトンのCO2が大気中に放出された。

世界気象機関より

アマゾン

2019年8月1日~24日にかけて、アマゾンの熱帯雨林で数にしておよそ4,000近くの森林火災を確認。干ばつの影響だけではなく、森林伐採との関係性も強い。

「地球の肺」と呼ばれ、大気中の多くのCO2を吸収してくれるはずのアマゾンの熱帯雨林で大規模な森林火災が起こっていることで、CO2の吸収力が弱まることも懸念されています。

アマゾンの開発を政策として進めるブラジルのボルソナーロ大統領に世界中から非難の声が上がりました。

世界気象機関より

北米(カナダ)

北米森林火災

2021年6月の記録的な熱波の後、北米大陸でも大規模な山火事が続いている。

カナダ西部のリットンという街では、同国観測史上最高気温の摂氏49.6℃を記録。その後大規模な山火事に見舞われ、街の9割が焼失する事態となった。

カナダでは年初から8月3日までに、関東地方の面積以上の約3万3500k㎡の森が焼失した。

BBCより

北米(アメリカ)

オレゴン 山火事

2021年6月の記録的な熱波の後、北米大陸でも大規模な山火事が続いている。

アメリカオレゴン州では、7月17日に名古屋市の半分の面積に相当する約160k㎡がたった一日で焼失。8月になっても燃え広がっている。

アメリカの13の州で大規模な山火事が発生し、約1万3000k㎡が焼失した。

北米大陸ではここ数年干ばつが続いており、乾燥して風も強く、燃え広がりやすい状況。

Yahoo!ニュースより

ロシア

シベリアでは2019年以降3年続けて大規模な山火事が起きている。

温暖化の影響で大気が不安定になり、この10年間で落雷の数が3倍に増えたことも影響している。

(研究では平均気温が1℃上昇すると、落雷の数は1.4倍に増えるという)

2021年、平年を大きく上回る高い気温が続き、少雨の影響でシベリアや極東で山火事が拡大している。8月になっても1万k㎡近い森林が燃え続けており、気候次第で史上最悪となる可能性もある。

この山火事の影響で、6月からのわずか二ヶ月間で、日本の年間排出量のほぼ1割となる、1億1千万トンを超えるCO2が排出されている。

また、ツンドラ地方の地面の下には永久凍土があり、永久凍土には大気中に含まれるCO2やメタンのほぼ2倍の炭素が閉じ込められている。

これらが山火事の影響で溶け出してしまうと、温暖化がさらに加速化されてしまうことが懸念されている。

東京新聞より

トルコ

トルコの森林火災

2021年7月末、トルコ南西部を中心に大規模な山火事が多発。

81県のうち51県で、合計250以上の山火事が発生。南西部では推定で13万5,000ヘクタールもの地域が焼失し、8名の方が犠牲となった。

その焼失面積は、トルコで過去20年間に起きた火災の総面積を上回るともいわれている。

政府は8月3日時点で163カ所の火災のうち、157カ所での延焼を食い止めた。

しかし、40℃以上の気温や強風、乾燥した空気の影響で1週間経っても火の手は収まらず、地中海観光にも影響を与えている。

同時期、イタリアやギリシャでも森林火災が起こっている。

朝日新聞デジタルより

ギリシャ

ギリシャ火災

2021年7月 大規模な火災により、推定で12万7,807ヘクタールが焼失。

これは過去20年間に、ギリシャで夏季に起きた火災による平均焼失面積の3倍に相当する規模。

首都アテネの北西約20キロに位置するパテラス山では、2回目の大規模な火災により9,437ヘクタールが焼失。これによりマウンテン・パテラス野生生物保護区は壊滅的な打撃を受け、パテラス山を含むアッティカ地方では、森林全体の14%が失われた。

また、首都アテネの北東約40キロのエーゲ海に浮かぶエヴィア島では、固有種のナラ類や、ギリシャ固有種のモミ類、ヨーロッパクロマツなど貴重な樹種の森でも火災が発生。

植生の自然回復が可能なのか懸念されており、地域社会や経済にも大きな影響を与えている。

森林火災と温暖化の負の連鎖

温暖化も原因の一つとされる度重なる大規模な森林火災、山火事は、さらに地球温暖化を促進させる負の連鎖を生み出しています。

高温により、山火事が起こる
高温、少雨、乾燥により、自然発火でも山火事が発生します
山火事
CO2の大量発生
山火事、森林火災により、温室効果ガスである二酸化炭素などが大量に発生、上昇気流に乗って大気中に拡散されます
山火事で二酸化炭素発生
地球温暖化が加速
CO2を吸収してくれる役割の森林が減り、さらに極地の
永久凍土が融解することで、さらに温室効果ガスが放出。
増え続ける温室効果ガスの影響で、さらに地球温暖化が進みます。
地球温暖化が促進
さらに山火事が起こりやすくなります
温暖化による高温、少雨、乾燥により、さらに山火事が発生しやすくなります
山火事

止まらない負の連鎖

どうしたらいいの?

このような大規模な自然災害に対して、一個人ではあまりに無力を感じてしまいます。

もちろん火災が起こった現場では、現地の消防に携わる人々が必死に消火活動を行っていることでしょう。

しかし、問題は現地の山火事被害にとどまらず、地球温暖化という人類生存の危機という段階にまで広がってしまっています。

自治体や国はもちろんのこと、やはり一人ひとりが温暖化問題に対して関心を寄せて、できることから取り組みを広げていくことが望ましいのではないでしょうか?

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