地球温暖化で台風が1.2倍に巨大化 東大の研究で
東京大学や海洋研究開発機構などの研究で、温暖化が台風にどう及ぼすかをスーパーコンピューター『京』を使って シミュレーションした結果が公表されました。
その結果、今世紀末には台風の規模は現在よりも約1.2倍になるというのです。
あくまでもシミュレーションといえばそうなのですが、スーパーコンピューターを利用して、現実の値にできるだけ同じとなるように細かい情報が入力されました。
具体的には1辺14㎞の大きさの正三角形内地球に見立てた球体をにコンピューター上に再現し、1979年~2008年時の台風と、海水温が1.3度上昇すると想定される2075~2104年の台風を比べたそうです。
結果は以下の通り。
温暖化の影響で、積乱雲の高度がより高くなり、台風を構成する雲が巨大化する。
伴って、空気が膨張するので気圧が下がり、強風が吹く面積が増える。
○強い台風(945hPa以下)の発生数 7%増
○風速12m以上の強風が吹く範囲 23%増
○降水量 12%増
○発生数は23%減る
大きな台風が増える分、熱エネルギーが奪われるので、発生数自体は減るそうです。
※2017年9月15日朝日新聞デジタルより
このページの概要
台風の巨大化に伴って意識したい3つの心がけ
①被害対策
シミュレーションでは、「現在」の値は1979年~2008年の地球の状態が使われたようですが、今現在は2017年※です。(※記事投稿時)
まだ、今世紀末には長い年月がかかりますが、皆さんも現在2017年ですら、既に体感として台風の巨大化は感じているのではないでしょうか?
- 風速50mを超える台風が度々やってくる
- 観測史上初めて北海道に台風が上陸する
- 台風が東北から上陸する
- しかし、台風の数は減っている
などなど、年々被害のニュースが頻繁に聞かれるような気がします。
『備えあれば、憂いなし』ということで、防災グッズセットなどを準備しておくほうが安心です。
②温暖化抑止のための生活
台風の巨大化に伴い、深刻な被害が増えることが分かっているのですから、やはり原因となる地球温暖化の抑止を心がけたいものです。
当サイトにあるような温暖化防止のために日頃からできることを実践していきましょう。
実践する人が増えれば、それが日常となり、いつしか拡がっていきます。
先のことかもしれませんが、拡がってくれば、TVでも当たり前のように放映されるようになったりして、家庭から地域に、地域から全国に、そしていずれは全世界に普及していきます。
平穏な暮らしができるはずの地球を、平穏な暮らしができない地球に変えているのが人間だという現実を受け入れ、天から与えられた自然を大切にしていきたいものですね。
③台風発電の応援
変わった試みとして、『台風発電』というのをご存じですか?
台風のエネルギーを利用して、逆にこれを電力に変換して役立てようというのです。
国土交通省の試算によると、大型台風1つがもつエネルギーは、日本の総発電量の約50年分に値するのだとか。
これを実用化しようと事業に取り組んでいるのが、株式会社チャレナジーというベンチャー企業です。
プロペラ型の発電ではできない次世代の風力発電ということで、注目を集めています。
こういった試みは応援していきたいものですね。