コロナショックと地球温暖化について

2020年上旬、新型コロナウィルスショックによる世界経済の停滞で今までにない大不況が訪れています。
一方で地球温暖化問題について考えてみました。

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)による世界不況

2019年冬に中国武漢で始まった、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)。

コロナショックは瞬く間に世界へと広がりを見せ、2020年5月現在でも、日本は全国的な緊急事態宣言が発令されたままで、戦後史上初となる、在宅自粛要請が出ている静かなGWを迎えています。

外出自粛要請が長期間続き、旅行業、観光業、外食産業等への致命的な打撃、そして周辺産業に大きな影響が及んで、世界経済は大恐慌に陥っています。

未だCOVID-19への有効な対策も見つからず、日に日に世界の死者数は増え続け、2020年5月3日現在で、確認された世界の死者数は24万人を超えています。
日本での死亡者数も500人を超えています。

未だ収束のめどは立たず、今後も長らく自粛要請が続くものとみられています。
健康への不安はもちろん、これからの経済的な不安もあり、
不安は募るばかりです。

一方、地球温暖化問題は

一方で、当サイトでも注目している地球温暖化問題はどうでしょうか?

コロナショック以前は、ようやく2015年に世界のパリ協定が締結されましたが、その推進には世界各国の意見がまとまらず、なかなか進展しない状況で、温暖化による気象変動問題が世界各国で顕在化してきて、このままでは本当に地球は危ないのではないか、と思えておりました。

しかしコロナショックによって、CO2など温室効果ガス世界最大の排出国である中国での感染症の発生、さらに世界的なウィルスの拡がりで経済活動が長期間ストップしたことによって、温室効果ガスの発生が大幅に抑制されました。

2020年3月時点で、すでに中国のCO2排出量が例年と比べて25%も減少したとのことです。

さらに2020年4月13日のニュースによると、世界的なCO2濃度は例年の同時期と比べて、半減している、ということです。

ロックダウン等人間の経済活動停滞による自然環境復活の例
中国やイタリアでNo2排出量が激減し大気汚染が改善された
アメリカでも、2005年以来大気の状態が最もきれいに
インド北部では、約200km離れたヒマラヤ山脈が見えるまで大気汚染が改善
タイで絶滅危機のジュゴンやオサガメなどの、活発な活動が確認された

これから先はどうなるの?

アメリカで2008年に起こったリーマンショックによる金融危機の時は、地球全体の温室効果ガスの排出量が3%ほど減少したそうです。

しかしながら、その後の経済回復によって、数年で元に戻り、さらにその後増え続けてきたという経緯があります。

つまり、コロナショックが落ち着いて、経済活動が回復するにつれて、世界の温室効果ガスも今まで自粛した我慢を解放するかのように早い段階で元に戻り、さらにその後も増え続ける、という経緯をたどる危険性があるわけです。

温室効果ガスの減少は、コロナによる一時的な結果に過ぎないのでしょうか?

人類至上主義から持続可能な社会形成への転換を

2019年に世界的なベストセラーとなった、ユヴァル・ノア・ハラリ氏著書による、
『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』
という本があります。

ホモ・サピエンスという種の人類が、どのような歴史を経て、どのような認知革命を経て、現在地球上の生物の長として存在しているのかを、学者の観点から教えてくれます。

様々な宗教や科学などの認知革命があり、人はそれぞれの時代に合わせて活動してきました。

そして本では、現在も未だ人類は「人類至上主義」という認識に陥っているといいます。

人類は、地球の資源を持続可能に用いているのでしょうか?
これからも大量生産による利益の追求競争を繰り広げていき、環境汚染問題は拡がっていくのでしょうか?

このまま人類は地球に住み続けることはできるのでしょうか?

国連のSDGs運動にあるように、人類は、コロナショックを契機に、人類至上主義から持続可能な世界形成へと認識を変換すべきなのかもしれません。

 

コロナショックで、人々の意識に変化が起こった現在こそ、地球規模で持続可能な世界の在り方を一人一人が考え直す時期なのかもしれません。


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