日本は環境問題対策後進国?

日本は世界でトップを走る技術先進国・・・

かつては世界の技術のけん引役として様々な分野で第一線の技術を持っていたはずの日本。

しかしながら、いつの間にか近年のグローバル社会の波の中で、様々なサービスはアメリカの会社にシェアを奪われ、中国にGDPは追い抜かれ、かつては第一線の日本企業がアジア企業に買収され・・

それでもまだまだ日本は頑張っている、と言いたいところですが・・

環境問題対策に関して、世界に目を向けてみると、どうやら日本はまだまだ遅れをとっているようです。

環境対策をするとメリットが大きいアメリカ企業

アメリカではトランプ大統領の意思とは裏腹?に、アメリカ企業では環境問題にかなり積極的です。

それは、地球温暖化に伴う気温向上や自然災害の影響が大きく、大きな経済損失に繋がってしまうので、日本よりも「環境対策をしないことが将来にとって大きなリスクになる」という事が認知されてきているからだそうです。

そのため、投資家が環境対策をしている企業に融資をするようになり、環境対策をしていない企業にはリスクが多いので融資を取り下げるという極めてビジネス的な要因もあるようです。

アメリカ最大手のスーパーマーケットであるウォルマートでは、自然災害の影響で10億円規模の損失が出ていました。

そこで、経営陣が積極的に社内で環境推進対策を進めていくことで、約5,000店舗あるウォルマート社内すべての施設で太陽光パネルを中心とした再生エネルギーに設備投資を行い、ほぼ100%を自社内の再生エネルギーで発電することに成功しました。

そうすることで、年間20億円の経費削減に繋がったそうです。
Walmart’s Commitment to Solar

さらに、2018年4月には、iPnoneで誰もがご存じのApple社も再生エネルギーで自社内の電力を100%カバーすることに成功したようです。

関連会社も伴って再生エネルギーの利用に取り組んでおり、アメリカの大手企業がこぞって環境問題に積極的に取り組んできていることがうかがえます。

最近では、コーヒーのスターバックス社が、プラスチックごみ問題対策のために、全店舗でプラスチック製のかき混ぜ棒を廃止することになり、ちょっとしたニュースになっていました。

こういった大企業が先導する環境対策の流れは、もちろんアメリカだけにとどまるわけではなく、世界中に広がってきています。

世界最大の太陽光発電システムは中国企業が進めている

広大な土地、アラブ首長国連邦で世界最大の太陽光発電システムが建設されています。

使われている太陽光パネルはなんと300万枚。
原発1基分に相当する電力を発電できます。

しかも、発電に掛かるコストがわずか2.6円/kWhといいます。

この世界最大の太陽光発電システムを建設しているのは中国企業です。

参考:日本における発電コスト
発電方法 日本における発電コスト(1kWhあたり)
石油火力 約30円~40円
石炭火力 約12円
水力 約11円
原子力 約10円

中国はかつては世界で最も二酸化炭素を排出する国だと批判されていましたが、パリ協定に参加後、汚名を払拭すべく脱炭素エネルギー政策を推進しています。

中国国内の老朽化した石炭火力発電所を停止して、新たな建設計画も中止。太陽光発電システムを国中に展開しています。

もちろん自国の大気汚染の問題対策という事もあるでしょうが、アメリカ企業同様、世界中の投資家たちが環境対策を真剣に行っている企業に投資し始めている事も大きな影響があるでしょう。

日本のビジネスマンの心境

『NHKスペシャル 脱炭素革命の衝撃』では、アメリカの環境問題にセミナーに参加したとある日本のビジネスマンが以下のように発言していました。

『今までは環境対策は「やらないよりはやった方が良い」という認識だったが、これからは「絶対にやらなければならない」と認識が変わった!』

日本はまだまだ環境後進国。

ビジネス的にも倫理的にも、環境問題に積極的に取り組んで行くべき時期に差し掛かっているようです。

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