ゴミ拾いアプリ『ピリカ』
道を歩いていると、ふと道ばたに落ちているゴミに気づくことがあります。
小さなゴミなら気にならないかもしれませんが、「落ちているゴミに気づく」ということ自体、そのゴミがそれなりの大きさのゴミという事ですよね。
・景色のきれいな観光地だったとしたら・・・
・あなたのお気に入りの場所だとしたら・・・
・あなたの自宅近辺だったとしたら・・・
やっぱり、
(嫌だな・・)
という気持ちになるんじゃないでしょうか?
少なくとも私はなります。
でもそんなときに、実際にあなたはゴミを拾いますか?
(ゴミを拾ったとしても、捨てる場所が近くにないし・・)
(自分が拾ったところで大きく変わる訳でもないし・・)
(後で自治体の清掃車が掃除してくれるんじゃないか・・)
そんな感じで、いつの間にか「拾わない自分を自己肯定化」し始めて、結局【見て見ぬふりをして通り過ぎていく】のではないでしょうか?
それは、アナタだけではなく、大部分の人が同じように、【見て見ぬフリをして、ゴミを拾わない】という状態になっているのだと思います。
そして、私もその一人でした。
でも、【ゴミを見て見ぬふりをする】ことって、本当に正しいことでしょうか?
みんながゴミを拾うことが当たり前になれば、環境はキレイになるし、ゴミを捨てる人自体が減ることになるのではないでしょうか?
このページの概要
犯罪都市ニューヨークが、全米で最も安全な大都市になった方法
1980年代のニューヨークは犯罪多発都市でした。
地下鉄も落書きだらけ、万引き、交通違反、違法駐車などは当たり前、
マフィアがはびこり、殺人事件も多く、とても安心して道を歩けるような街ではなかったのです。
そこで新市長は、『窓割れ理論』という人間行動学的観点からの理論を応用した政策を行いました。
窓割れ理論とは
- 1. 窓が割れた建物を放置する
- 2. それが「誰も関心がない地域」というサインになる
- 3. ゴミのポイ捨てなど軽犯罪が起こる
- 4. 住民モラルが低下して、更に環境が悪化
- 5. 大きな犯罪が多発する
治安を回復させるためには、
- 1. ゴミ清掃や落書き消しなど軽微な犯罪でも取り締まる
- 2. 警察のパトロールや交通違反の取り締まりを強化
- 3. 地域社会が警察に協力し、治安の維持に努力するようになる
この窓割れ理論による治安回復のために、当時のニューヨークで警察職員を5,000人増員して、落書きや未成年の喫煙、違法駐車、万引きなど軽犯罪から徹底的に取り締まったそうです。
すると、5年後の犯罪の認知件数は、
・強盗は54.2%減少
・殺人は67.5%減少
となり、大きく治安が回復したそうです。
ニューヨークの中心街は活気を取り戻し、住民や観光客も戻ってきました。
こうしてニューヨーク市は全米でも最も安全な大都市となったと評判になり、世界的な治安回復のモデルケースとして紹介されるようになりました。
このような事例から分かるように、軽微な汚れをきれいにすることが、地域の治安を守ることになるのです。
つまり、道ばたのごみ拾いは、立派に地域の安全を守ることにもつながるわけです。
ごみ拾いSNSアプリ「ピリカ」
もちろんゴミは拾った方がいいに決まっています。
でも、ついつい【ゴミを見て見ぬふりをしてしまう】私たちですが、やっぱり拾った方がいいよね、という良心を後押ししてくれるアプリがあります。
ゴミ拾いSNSアプリ 『PIRIKA(ピリカ)』です。
たまたま検索して見つけたアプリなんですが、実際使ってみると、単純ながらなかなか良い仕組みなので、紹介させてもらいます。
使い方は簡単で、
・コメントを付けて、投稿
・ゴミを拾う
これだけです。
「ゴミを見つけて、拾いましたよ」
といったアピールをするわけなんですね。
でも、このアプリがすごいのは、全国に同じようにたくさんのゴミ拾い仲間たちが同じことをしているのです。
さらに、そういったゴミ拾い仲間から、「ありがとう」のエールが送られてきます。
大した活動ができていない私でも、1回1個のゴミ拾い投稿で、全国から30件ほどエールが送られてくることも。
「自分一人が特別にゴミ拾いをしているわけではなくて、
全国でゴミ拾いに取り組んでいる人たちがいるんだ」
という安心感も高まります。
そして、ゴミを拾って写真を撮った場所がMAPに表示されるので、自分がきれいにした証を残すことができます。
また、ゴミ拾いのグループへの参加や、クリーンイベントのお知らせなどもあります。
沖縄では数が少ないかもしれませんが、それでも、同じ志の仲間が居ることで励みにもなりますね。
ゴミ拾いは心の掃除
PRIKAをキッカケに、ゴミ拾いを始めてみて感じたのが、
という事です。
実際仏教の世界では、心を清める最も効果的な行動=掃除とされています。
ましてや自分が捨てたわけではないたばこの吸い殻一つを拾うだけで、
何だかものすごく心が洗われることにつながるのではないでしょうか?
自己満足かもしれません。
でも自己満足から始めてもいいのではないでしょうか?
それで公共も環境も、自分の心もきれいになるわけですから。
『Think Grobally、Act Locally』
(世界規模で考え、足元から行動する)
道端の小さなゴミ拾い、おすすめします。