エコ先進国スウェーデン
ヨーロッパは世界の中でも環境問題対策が進んでいる地域です。
特に北欧国家スウェーデンはエコ先進国と言えるでしょう。
スウェーデンでは国策として様々な環境問題を政策に反映しています。
なんと、家庭ゴミの99%が、何らかの形でリサイクルされているそうです。埋め立て処分になるものはごくわずかなんだとか。
さらにお店で買う品物のほとんどの価格にリサイクル料が含まれています。
缶や瓶やペットボトルなどは、各地のスーパーマーケットなどではもちろん、街中に自動回収機があり、回収機に入れるとリサイクル料が戻ってくる仕組みが整っています。
そのおかげで回収率は90%以上なのだとか。
ちなみに自動車の「アイドリング禁止」は、35年前から。
レジ袋が有料になったのは、なんと50年前から。
また、エコカーに買い替えると主要3都市の市内駐車場が無料になる、市内の通行料が無料になる、といった十分なメリットが得られる仕組みを整えています。
こういった仕組みはとてもいいですよね。
リサイクルをすれば、メリットが得られるのですから、市民が自発的にリサイクル活動を進めるようになります。
国民の意識も高く、今では自転車通勤が流行しているのだとか。
自転車専用道路がまんべんなく整備されていて、その距離はストックホルム市内だけで700kmに及ぶそうです。
首都ストックホルムの市内を走る路線バスは全てバイオガスかエタノールを燃料として走っています。
このバイオガスも排せつ物などのリサイクル処理で発生したメタンガスなどを利用して燃料のバイオガスに変換して作っているのだそうです。
こうしたできるだけ化石燃料を使わない仕組みを今も進められています。
電力も【バイオマス・風力・火力・原子力・水力】の5つから選べるようになっていて、国民の多くは少し高くても自然エネルギーを利用する傾向が高いようです。
国民のリサイクル意識を国全体で高めているのも素晴らしいですね。
エコ先進国としてのスウェーデンの本気度
さらに深く調べてみると、環境対策への本気度が分かりました。
人口わずか900万人ですが、て『強く、正しく、美を大切にする』という国民性があります。
政策として2021年までに持続可能な社会を実現することをビジョンとして掲げており、それを達成するための環境目標が16個あるそうです。
それも日本のようにただ青写真を掲げるだけではありません(苦笑)。
義務教育として4歳から環境教育を進めているそうです。
社会のいたる所に強いグリーンポリシー(環境方針)があり、環境法律を施行する環境裁判所もあるのだとか。
スウェーデンでは前向きにエコに取り組める仕組みができていますし、国の本気度が違います。
日本でもできるところから真似していきたいところです。
水・エネルギー・ごみ・農業・生物多様性の比較
スウェーデン | 日本 | |
---|---|---|
水 |
首都中心を流れる川は泳げるほどきれい 水の使用量[1人/日] 210L |
首都中心を流れる川は。。。 水の使用量[1人/日] 320L |
エネルギー |
再生可能エネルギー 64% [2015年] 2040年には100%を賄う目標 |
再生可能エネルギー 15.3%[2016年] 2030年には22~24%を目指す |
ごみ | 家庭ごみのリサイクル率 99% | 家庭ごみのリサイクル率 約20% |
農業 | 有機栽培農家 約20% | 有機栽培農家 1%以下 |
生物多様性 | 温暖化に影響するCO2推移 -9% | 温暖化に影響するCO2推移 +8% |
良いことはどんどん真似して取り入れていきたいですね。