eco検定で活かせる環境用語集1
カテゴリ別の環境用語集をまとめてみました。
たまに、コメント付き。
eco検定の勉強にもなります。
あなたも、エコピープル、目指してみませんか?
- 環境用語集1|環境被害、環境規制法律・条約など
- 環境用語集2|環境改善の仕組み、環境保全団体、新技術など
このページの概要
環境被害やその指標など
公害(1960年代~)
事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる(1)大気の汚染、(2)水質の汚濁、(3)土壌の汚染、(4)騒音、(5)振動、(6)地盤の沈下及び(7)悪臭によって、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずること
1960年代の高度経済成長期にかけて発生した、「水俣病」「新潟水俣病」「イタイイタイ病」「四日市ぜんそく」の被害者を原告とする四大公害裁判は、全て原告勝訴となった。
カネミ油症事件(1968年)
カネミ倉庫が製造する食用油にダイオキシン類(PCBなど)が製造過程で混入し、その食用油(『カネミライスオイル』と呼ばれた)を摂取した人々やその胎児に障害等が発生した西日本一帯の食中毒事件。
カネミ倉庫は油にダイオキシン類が含まれていることを知った後も汚染油を再精製して売り続けた結果、工場のあった福岡と再精製油が売られた長崎にさらなる被害をもたらした。
摂取した患者は現在まで長きにわたり、様々な後遺症に悩まされている。なかでも、妊娠していた女性患者から全身が真っ黒の胎児が産まれ、2週間ほどで死ぬという事件が発生。
原因物質のPCBは、熱安定性、電気絶縁性に優れ、トランス、コンデンサーなどにも使用されていたが、その毒性が社会問題化し、1974年から製造・輸入・使用が原則禁止となった。
ホルムアルデヒド
住宅用の塗料や接着剤に含まれる化学物質。シックハウス症候群の原因の一つとされており、厚生労働省による室内化学物質濃度指針値(0.08ppm)が設定されている。
都市型洪水(都市型水害)
地面の大半がコンクリートやアスファルトで覆われているため、雨水が浸透しにくく、大量の雨水が下水道や河川に流れ込むために起こる水害などをいう。
レッドデータブック
絶滅の恐れがある生物。1966年に国際自然保護連合(IUCN)が中心となって作成を始めた。日本では環境省が作成し、2007年時点で3,100種を超す生物が掲載されている。
いずれ人間が絶滅危惧種に入ることになるかも・・
酸性雨
「酸性雨」には、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)などが、硫酸・硝酸に化学変化し、雨・雪に溶け込んだ「湿性降下物」と、乾いた粒子等の形で地表に降ってくる「乾性降下物」がある。
ヒートアイランド現象
都市部の熱汚染現象で、都市の中心部の気温を等温線で表すと、郊外に比べて島のように高くなるために、このように呼ばれている。東京周辺では夏季に30度以上となる時間数が20年前の約2倍になり、その範囲も郊外へ広がっている。
エコロジカル・フットプリント
人間活動が、どれほど自然環境に依存し、地球環境にどれだけの負担をかけているかをわかりやすく伝える指標の一つ。
消費した食料や木材資源等を、その生産に必要な土地や水域の表面積等に換算し、負担の規模を表現したもの。
そのエリアの適正規模(環境収容力)をどれくらい超えて活動しているかなどを確認できる。
自然生態(エコロジカル)を踏みつけた足跡(フットプリント)を意味する
世界のエコロジカル・フットプリントは、2003年時点で地球の生物生産力を約25%超過し、特に日本、EU、アメリカなどの先進国でこの傾向が著しい。
アスベスト(石綿)
防音・断熱性に優れ、高度経済成長期に学校や鉄道車両など広範囲で使用されていたが、肺がんなどの原因となることが指摘され、2006年に全面製造禁止となった。
全然BESTではなかったアスベスト・・
サンゴ礁の白化現象(1997年 頃~)
世界各地でサンゴの体内に共生している藻類が死んだり抜け出したりしている現象のことで、その原因のーつに海水温度の上昇によるストレスがあるといわれている。
1997~1998年にサンゴ礁の白化現象が世界規模で発生し、大きな被害を受けた。
今でも危機が続いている。
サンゴ礁の白化現象について
PM2.5
大気中に浮遊する微粒子のうち、粒子径が概ね2.5μm以下のもの。
自動車や工場の排ガスに含まれて直接排出されるもののほか、大気中の硫黄酸化物や窒素酸化物など、ガス状物質が光やオゾンと反応して生成されるものもある。
粒径が極めて小さいため吸い込むと肺の奥まで達する可能性があり、喘息や気管支炎、肺がんなど人体ヘの影響が大きいと考えられている。
おかげ?で近年の空気清浄機の機能が格段に上がったようだけど。。
沈黙の春(レイチェル・カーソン著)
農薬等の化学物質による人の健康や生態系ヘの影響について警告した本。
「人間も自然の一部にすぎない。私たちの世界は、ひどく汚染している。人間だけが安全地帯ヘ逃げ込めるだろうか。」
環境規制に関する法律や条約など
公害対策基本法(1967年に制定)
日本では昭和30~40年代の高度経済成長期に全国各地で多数の住民の生命・身体に被害をもたらす激甚型の公害が発生した。これに対して国が制定し、本格的な環境行政に乗り出した。
ラムサール条約(1971年に採択)
渡り鳥などの水鳥の生息、地として国際的に重要な地域を登録し、湿地の保全とその賢明な利用を提唱している。
「保全・再生」「ワイズユース(賢明な利用)」「交流・学習」の3本柱。
人間環境宣言(1972年)
1972年に開催された国連人間環境会議(ストックホルム会議)で採択された宣言であり、環境問題が人類に対する脅威であり、国際的に取り組む必要性を明言している。
ワシントン条約(1973年)
絶滅のおそれのある動植物の保護を図ることを目的とし、生物、そのはく製や皮革製品などの加工品も対象として国際取引を規制している。
ベオグラード憲章(1975年)
国際環境教育ワークショップで、環境の状況と目標、環境教育の目標と目的、対象、環境教育プログラムの指針となる原則からなる同憲章が採択。
環境教育のフレームワークとなっている。
ウィーン条約(1985年に制定)
正確には『オゾン層の保護のためのウィーン条約』。
オゾン層の変化により生じる悪影響から人の健康および環境を保護する適当な研究や、組織的観測などに協力すること、法律、科学、技術などに関する情報を交換することなど、オゾン層の保護に関した事項について規定している。
ウィーン条約 - モントリオール議定書 - オゾン層保護法 - フロン回収破壊法。
個人的には学生時代の思い出の一部に。。
モントリオール議定書(1987年)
正式には、オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書。カナダのモントリオールにて。
特定フロン、ハロン、四塩化炭素などは、先進国では1996年までに全廃。
さらに代替フロンの生産を2020年に全廃することなどを定めた。
リオ宣言(1992年 地球サミット)
地球環境問題を解決し、持続可能な開発を実現していくうえでの指針や尊重すべき理念。1992年の「地球サミット」で採択された。
環境基本法(1993年)
日本の環境保全についての基本理念を示した法律。
第1章の「総則」、第2章の「環境保全に関する基本施策」、第3章は「環境の保全に関する審議会その他の合議制の機関等」
環境基本法で定義している公害は、大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染、騒音、振動、悪臭及び地盤沈下の7種類で、典型7公害と言われている。
ISO14001 (1996年)
1996年にISO(国際標準化機構)から発行された環境マネジメントシステムの国際規格。
2015年に大幅な改訂が行われた。
環境影響評価(アセスメント)制度(1997年~)
1997年、環境影響評価法(通称:環境アセスメント法)が制定。
事業者が大規模な開発事業や公共事業を実施する事前の段階で、環境ヘの影響を調査、予測、評価し、自治体や住民の意見を参考にしながら、事業そのものを環境保全上、より望ましいものにしていくしくみ。
自然再生推進法(2003年に施行)
各地で国や自治体などによる事業者、地域住民、NPO、専門家、行政機関などがつくられ、過去に損なわれた自然環境の保全、再生、創造活動が実施されている。
WEEE指令 (2003年 EU法)
電気・電子機器廃棄物に関する欧州連合(EU)の法律。
大型および小型家庭用電気製品、情報技術・電気通信機器、医療関連機器、監視制御機器など幅広い品目を対象に、各メーカーに自社の製品の回収・リサイクル費用を負担させる指令。
生物多様性国家戦略2010(2010年改定)
1)開発・乱獲による生息地の減少、2)里地里山の変質、3)外来種や化学物質などの影響の3つの問題に加え、 地球温暖化による影響を深刻にとらえ、生物多様性保全のための総合的な対策が計画されている。
生物多様性条約第10回締約国会議(2010年 COP10の1つ 名古屋)
生物多様性が評価され、保全され、回復され、賢明に利用されることをめざす「長期目標2050年」と、生物多様性の損失を止めるために、効果的かつ緊急の行動を実施する「短期目標2020年」を設定している。
水質汚濁防止法(2012年)
工場および事業場から公共水域への水の排出および地下への水の浸透を規制。
カドミウムや鉛などの有害物質による地下水の汚染を未然に防止するため規制強化
地球温暖化対策税(環境税)(2012年~)
日本では、石炭、石油、天然ガスなど化石燃料に対して、二酸化炭素排出量に応じた「地球温暖化対策税(環境税)」が課せられている。
エコまち法(都市の低炭素化の促進に関する法律 2012年 国土交通省)
都市における生活・経済活動に起因して排出される温室効果ガスを街づくりによって削減しようとする取組みを推進
パリ協定(2015年 COP21)
第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)が開催されたパリにて、2015年12月12日に採択された、気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定。
世界の平均気温上昇を産業革命以前と比較して、2℃より十分低く保つ(2℃目標)と共に1.5℃に抑えるように努力するとしている。全ての締約国に削減目標・行動の提出・5年ごとの見直しが義務付けられるなど、京都議定書と異なる方式が採用されている。
各国が公表した温室効果ガスの排出削減目標を足し合わせても、現状においては2℃目標には十分ではない。
CSR(Corporate Social Responsibility)
企業の社会的責任。企業も社会を構成する一員であることから、持続可能な社会の発展に向けて自らの社会的責任を果たすべきとの考え方。
2010年にはSR(社会的責任)の国際規格であるISO26000が発行した。
環境基準
事業者に排出規制などの達成義務を課すもの。
環境報告書
企業が自らの事業活動に伴う環境負荷の程度や、その影響を削減するための取組み状況をとりまとめて公表するものである。目的の1つとして、企業が環境という社会性の高い課題への取組みを公表することにより、社会に対する説明責任を果たすことが挙げられる。第三者の評価や意見は必要としていない。
産業廃棄物管理票(マニフェスト)
事業者は、産業廃棄物の処理を業者に委託する場合、産業廃棄物管理票を交付して、その回付により廃棄物が確実に最終処分されたことを確認しなければならない。
トレーサビリテイ
食品においては、食品がいつどこで誰によって生産され、どのような農薬・肥料・飼料が使われ、どんな流通経路をたどって消費者に届けられたかを確認できるようにすること。
MSDS制度
化学物質を取引するさいに、成分、危険性、取り扱い上の注意などを示した資料の提供を義務づけた制度。
有害化学物質について必要な情報を入手し、安全に管理することが主な目的。
2009年時点で562物質ある。
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